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他店で配線作業後、お困りで御来店

他店で配線作業後、お困りで御来店

飯沢智博

クイックホールド手裏剣QI USB 【KDR-M22A】を Amazonでご購入頂いたお客様です。ショップで2回、大手チェーン店で1回、配線作業しても正常に充電されず製品側の不具合だと判断されAmazonで返品して再購入しても解決せず最後の砦はカエディアとの事で遠方から1時間以上掛けて店舗に御来店頂きました。早速原因を調査していきます。 ハンドルのクランプ部分へのアース接続を発見しおそらくこれが原因と推測。プラス側はタップによるブレーキスイッチからの分岐です。このタップは比較的あとあとのトラブルになりにくい形状の物です。アースポイントとバッテリーマイナスターミナル間の抵抗は 1メガΩを超えています。ハンドル周りのアース接続はハンドルの切れ角で 抵抗値が1~5メガΩとフラフラする特徴があります。ボディアースを使用する場合は0Ωが条件となります。 そもそもボディアースとは何か。車両のフレームの金属がバッテリーのマイナスと接続されています。ご家庭の電気用品のアースとは異なります。フレームの金属を使って配線をショートカットする方法がボディアースです。プラスの配線だけ引けばマイナスを引かないで済むため 配線を節約できます。ただし銅線では無くフレームの金属を利用して銅線の代わりにしているので 伝導率は若干低下します。距離や接続箇所などの影響も受けやすく 防錆の為に塗装されている箇所は抵抗が大きくなります。今回のアース不良の原因⑴ハンドルはステムのベアリングを介してフレームと接触している ⑵ハンドルは塗装されている ⑶塗装されているハンドルにクランプされているホルダーに対してアース接続されている無負荷の電圧は12.3V程でしたが、アースの抵抗が原因でスマホホルダーと接続した負荷電圧は2Vまで低下していました。ほとんどの整備士は電装品のプロでは無いので、無負荷で測定して電気が来ているかだけで判断する事が多いです。今回はアースをバッテリーマイナスまで引き込み作業を完了しています。 無事に通電しスマホの充電もバッチリです!お客様にも喜んで頂き嬉しく思いました。Kaedearではご予約制でお取り付け作業を承っております。お取り付け以外にもお困り事等御座いましたらまずはご一報くださいませ。国家整備資格を保有したスッタフがお客様のご相談にのらせて頂きます。 Kaedear公式サイトにて作業詳細がのっております。是非ご覧ください。

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KDR-M14Aの電源が急に入らなくなってご来店頂きました。(急所スタッフで集まり研修しました)

KDR-M14Aの電源が急に入らなくなってご来店頂きました。(急所スタッフで集まり研修しました)

飯沢智博

KDR-M14Aを使用していて、KDR-M9Sに交換してから電源が入らなくなり、その後どちらも通電しないという症状。 お客様も2台とも通電しない状況から製品側の問題では無く、電源に問題があるのではないかと察し、ご来店頂けました。 早速電圧を測定してみると12.6V(エンジン停止中)。 しかしこの電圧は電気の流れを遮断した状態での計測になり、正しい検査方法ではありません。 テスターで計って12Vが来ていて電源が入らない、動作が不安定、その原因は負荷が掛かった時の電圧に異常がある事が原因です。 電源を探すだけでしたらこれで問題ないです。 しかし故障探求(トラブルシューティング)としては、実際の環境に合わせた測定方法が必要になります。 回路を成立させた状態での電圧は4Vです。 これは電装品に電気が流れると供給される電気の量(電流)が少ない事が原因で電圧降下が発生しています。 本来バッテリーの自然電圧が2.1V×6セル=12.6V オルタネーターによる発電により12.6V~14.8V程まで上昇します。 ではなぜ並列接続なのに電圧が低下するのか。 これを想像するとわかりやすいです。 カスタマーサービスでも電圧降下に関する説明をさせて頂く際に、例えにする事が多いです。 バッテリーはダムと仮定できます。 ダムの水圧が14.0Vあっても水道管が細かったり、長かったり、枝分かれが多かったり、使用量が多かったりすると、水の供給が追いつかずに配管の水圧が低下します。 この現象が電圧降下となるわけです。 ダムには水がたっぷりと溜まっていて、水圧は14.0Vあります。 水道管が遮断されていれば、水道管の水圧は14.0Vを表示するでしょう。 しかし解放したとしたら水は流れていくので、水圧は低下します。 各家庭の水の使用量や配管の太さや長さが影響してくるわけです。 今回の原因はエレクトリカルタップでした。 本来、この配線の太さに対して赤のタップを使用していなければならないところに、青のタップが使用されています。 この配線よりも太い配線用なので、配線の被覆がほとんど剥けておらず、接触面積が少なすぎる事が電圧降下の原因だったのですね。 水道管で例えると水門がちょっとしか開けられていない状態でしょうか。 エレクトリカルタップは作業性が良い為、電装品の取付作業で使用されることが良くあります。 1台でも多くの作業を終わらせる事が求められる為、店舗の考え方や担当者によっては、多様するアイテムになります。 冬場などに接触不良が起こりやすかったり、接触不良などのトラブルが起こる原因になるため、私は自分のバイクや車以外ではタップ自体を使わないようにしています。 自分で配線ができる方には、簡単なのでタップがオススメです。 配線を圧着で分岐しました。...

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